柿の専門

【柿の博物館】 第12回 季節外の柿

柿の博物館 ~柿の豆知識~

なぜ秋以外でも柿が売っている?

それは「冷蔵柿」と呼ばれ、ポリエチレン袋に入れて密封し冷蔵保管されたものです。
果実の呼吸とフィルムを通して出入りするガス濃度(炭酸ガス、酸素)のバランスにより、長期間の保存が可能になったものです。

袋内に柿を密封すると、袋から出ていく炭酸ガスが入ってくる酸素の量より多くなるため、減圧されて真空包装のようになります。
 
また、ポリエチレンはしなびを防止するとともに、袋内の二酸化炭素が果実の追熟を抑える働きをしています。この包装のおかげで、4月頃まで柿を味わうことが可能になりました。

ハウス栽培の柿もある!?

柿のハウス栽培は、奈良県で盛んに行われており、その生産量は全国の約70%を占めています。栽培されている品種は「刀根早生(とねわせ)」という渋柿で、7月上旬~9月中旬に販売されています。

ハウス栽培は12月下旬から暖房を開始し、時期や温度は緻密にコントロールされています。

最近では、色付きが良く味も良い、早生甘柿の新品種「早秋」のハウス栽培の研究も進み、大玉、高糖度の果実が「刀根早生」と同時期に収穫できる事が分かりました。

「奈良県果樹・薬草研究センター」より

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