柿の専門

柿もなか 第1話 開発秘話

柿もなかは6番目の柿製品です。1990年に商品化されました。
私が、入社した当時になぜか黄色いタル(10㎏)にあんこが捨てられずにずっと
置いてありました。30個ぐらいあり、今思うとあれが”柿もなか”の始まりだったんだと
懐かしく思います。父は母に「失敗して置いたまま・・・。」と言われても捨てずに
何かしようと思っていたのか、捨てませんでした。
 高価な蒸気釜(当時最先端の重さの測れる釜)を買って、毎日柿を炊いては、釜ののぞき窓
から仕上がりを見ていた。その失敗作が”黄色いのタル”の正体だったのです。
 なんでも手作りが好きだった父は彫刻刀を買ってきて木彫りをはじめ、柿の形のもなか皮のサンプルを作りました。「この型も俺が作ってんぞ」といつも子供のように自慢していました。当時金型のオリジナル製造に200万したと聞いて、母が困ったけどお金を工面してやったのだろうと思います。現在のもなか皮は表と裏が同じ型になっていますが、実は2020年頃までは裏の型もありました。(今でも裏面の金型は存在するので記念版として出してみたいです)
 そのような機械の導入があり、もなかを試作していました。
最終に、甘いだけの柿もなかは、インパクトがないのでいろいろと試した結果、”ゆず”を入れることになり完成しました。当初は、何度か「ゆずをなぜ入れるのか?柚子もなかになっている」と言われたこともありましたが、ここ10年は一回も聞かなくなりました。浸透した結果だと思い、長く続けることで色々と変わるもの何だと思います。「ゆずを少なくしよう」と何度も言いましたが、聞き入れられずこれが定番になりました。(笑)
 もなかの苦労話は、まだまだありますが、第一弾ということで終わりにします。

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